ミッドランドパシフィック

ミッドランドパシフィック株式会社は、豪州ミッドランドブリック社の正規輸入代理店です

ミッドランドブリックの特徴について

	ミッドランドブリックは顔料等の着色剤を使用して色を出しているのですか？
	ミッドランドブリックのカラーバリエーションは顔料等の着色剤は一切使用せず、粘土（天然の原料）の組合せにより、特定の色を出しています。したがって、年月が経っても、色落ちしたり変色しないことも特徴の一つとなっています。

	ミッドランドブリックは中央付近に濃い模様がついていますが、何でしょうか？
	ミッドランドブリックの特徴として外より内に色が濃くなっていることがあります。これをリダクションといいます。リダクションマークはそれぞれが表情を持っているため、ミッドランドブリックを使用した建築物のデザインの面白さにつながります。

	リダクションマークはなぜできるのですか？
	レンガの焼成時、積上げたれんが同士が接触する部分にリダクションマークができます。そして接触させるだけでなく、炉内の雰囲気管理（還元雰囲気）等をおこなうことにより安定したリダクションマークを付けています。

	色のバラツキについて？
	レンガは焼き物ですから、同一ロット内でもキルンカーへの積載位置によっても、色の濃淡は発生します。弊社では少なくともロット間の色のバラツキを少なくするため、ロット管理をおこない、同一工事物にはできるだけ同じロットを使用していただけるように努めています。

ミッドランドブリックには色々なサイズがありますが、その用途は？

レンガの用途は大きく分けて積み用と敷貼り用の２種類に分けられます。
積み用には、角部分のデザインが異なる「メキシカンカット」と「ランチスタイル」があります。
また、敷貼り用としては厚さにより用途が次の３種類に分けられます。

・厚さ寸法50mm（主に歩道へご使用ください）
・厚さ寸法60mm（歩車道、駐車場、車の乗り入れ部にご使用ください）
・厚さ寸法76mm（車道用としてご使用ください）

その他の使用に関しては、お問い合せください。

使用上の注意点

	レンガの凍害はなぜ起きるのですか？
	主に寒冷地でれんがを使用している場合、れんがが水分を含んだまま凍結することが頻繁にあります。このとき、れんがに含まれた水が凍り体積が変化するため、その部分に応力がかかり、亀裂等が発生する場合があります。

白華はなぜ起きるのですか？

白華は雨や散水によって、モルタル等に含まれる可溶性のアルカリ成分（水酸化カルシウム）が溶け出し、これが表面に移行して結晶を作る現象です。
この結晶は、水酸化カルシウムと空気中の二酸化炭素と反応して、表面に「白い粉」（炭酸カルシウム）を生成したもので、レンガやブロックおよび目地（モルタル）部分での水分の移動が容易であるほど発生しやすく、また下記のような環境条件と合致したときに発生します。
１．冬期の気温が低い時
２．湿潤状態が長く続く時
３．多雨。高湿度状態が長く続く時

白華の防止はどのようにすれば良いのでしょうか？

現在のところ白華を完全に発生させない技術は確立されておらず、経験則によりできるだけ発生を押える方法しかありませんので、白華の成分がほぼ無くなるまで、水洗いによるお手入れが必要となっています。
ただし、主に白華が発生する度合いは、モルタルの成分・施工条件・レンガの吸水率・環境により異なりますので、次のことに留意して正しい対策を施すことで、ある程度白華の発生を抑えることが可能になります。
１．モルタル等に含まれるアルカリ・カルシウム成分等が白華の原因となりますので、あらかじめ目地材に白華防止剤を混ぜ合わせ、白華に結び付く有害遊離成分を発生させないことで発生を抑えることが可能です。
２．乾燥したレンガをそのまま施工すると、特に吸水率の高いレンガではモルタルから水分を多く吸収するため、同時に白華の原因となる成分も吸収して発生が起きやすくなります。これについては、レンガに十分水を含ませることでかなり軽減することが可能になります。
３．寒い時期や、日陰などで気温が高くならず、風通しの良い環境では、レンガや目地部分の表面のみが風により乾燥し、内部からの水分の吸い上げが繰返し乾燥するため、表面に白い粉末状が多く出ます。
これは、表面の水洗いを繰返しおこない内部の白華原因となる成分を減少させることで、次第に白華は発生しなくなります。
また、レンガの表面より吸水防止剤を塗布することでレンガ中の水分の移動が起きにくくなるため、白華の発生が目立たなくなります。

白華が発生した場合の処理方法は？

１．新しいレンガ建築の場合、白華が現れることは少なくありませんが、通常は、雨により洗い流されてしまいます。また、時間がかかりますが、白華現象発生後早い段階では十分な水洗いを繰り返し行い白華の原因となる成分を排出させることで、次第に減少させることができます。
２．薬品等を使用することは好ましい方法ではありませんが、早期に除去する場合には、酸洗いにより除去することが可能です。
（１）３～５％程度の希塩酸または家庭用トイレ塩素系洗浄剤を５倍程度に希釈して塗布し、その後十分水洗いをします。
（２）酸洗いを行う前にレンガ・モルタルに十分水を沁み込ませてください。
（３）白華は水に濡れると見えなくなりますので、洗う場所を確認して置いてください。
（４）洗浄液を塗布する場合は、上の方から行ってください。
（５） 1度に洗う面積は、１㎡程度が適切です。
（６）その後十分水洗いをおこなってください。
注意点
　・表面を強くこすらない。
　・金属に付着させない。（腐蝕の原因になる場合があります）
　・水で充分に洗い流し、洗浄剤の成分を残留させない。
　 ※薬品・洗浄剤を使用する際は、添付の注意書に従ってください。

	白華が発生した場合、どの程度の期間でなくなりますか？
	施工条件・環境条件により異なり、早ければ半年程度で無くなりますが、2～3年程度かかる場合もあります。ただし、時間の経過と共に順次減少していきます。

	ミッドランドブリックを使用した場合に苔は発生しますか？
	苔は日当たりが悪く湿度の高い場所では発生することが多くなります。これはミッドランドブリックに限らず、吸水率があり、かつ保水性のあるれんが類には共通していることになります。

	苔が発生した場合、その除去方法を教えてください？
	希塩酸または食酸（酢酸）を塗布し、枯れた後水で洗い流すことで除去できますが、Ｑ1のような場所では、時間の経過とともに、また発生する可能性があります。

	再発生を防止する方法は？
	れんがに撥水剤を塗布することで、れんがに水を吸収させない方法をとれば、苔の発生は抑えられますが、撥水剤の効能期間との関係で永久に発生を防止することは困難です。

ミッドランドブリックを暖炉に使用したいのですが、使用可能でしょうか？

ミッドランドブリックは約1300℃の高温で焼成されており、溶融温度は約1700℃ですので、熱で溶けるようなことはありませんが、常温で使用する品質設計ですので、急熱・急冷による熱衝撃でれんがに亀裂が発生する場合があります。
高温に曝される個所には耐火れんがを使用し、装飾材としてミッドランドブリックを表層にご使用ください。

	バーベキュー炉に使用したいのですが？
	ミッドランドブリックの急熱・急冷に対する点は前述のとおりですが、炭を熱源に使用するバーベキュー炉の場合には、ミッドランドブリックを使用することが可能です。